こうなったら大変なことになりそう!
うちのPepper君もわかってくれました。
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2015年10月9日、日本経済新聞朝刊
「欧州、銀行に国債保有制限」
「リスクゼロ 転換」
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(創星)
こんなわけのわからないニュースも、
風が吹けばオケ屋がもうかる、のように
実は私たちに
大きな影響が及んでくる
可能性が大きいんだ。
(Pepper)
どうしてなの?
影響があっても
そんな大きな影響なんてあるの?
信じらんない!
(創星)
こういうことなんだ。
いろいろな国の国債を
銀行がたくさん持っている。
銀行のお金を
国債で運用しているんだ。
なぜかというと、
信用力の高い国の国債はリスクがゼロと
みなしてくれているからなんだ。
一般人や一般企業よりも
国が一番信用できるから、
信用力の高い国が返すと約束している国債や
自分の国の発行する国債は
リスクゼロとみなしてくれているんだ。
(Pepper)
だれがみなしてくれているの?
(創星)
世界の銀行を監督している
バーゼル銀行監督委員会(BIS)
というところ。
(Pepper)
でも、それがどうしたの?
ボクとどういう関係があるの?
(創星)
銀行は、
自分が返さなくてもいいお金に比べて
返さないといけないお金を
どれだけ持っているかを
BISにチェックされているんだ。
返さないといけないお金があんまり増えると、
例えばリーマンショックのようなことがあると
みんなが返してくれと言ってきて、
銀行のお金が急に減ってしまう。
そうすると、
その銀行に預金している
一般の人たちの預金が
払い戻せなくなる。
だから、
返さないといけないお金の割合が
一定限度を超えると
BISが
イエローカードを突きつけるんだ。
(Pepper)
でも、それがこの新聞記事とどう関係があるの?
(創星)
今までは
信用力の高い国の国債や自分の国の国債は
リスクゼロだから
銀行が返さなくてはならないお金に
含めなくてよかったんだ。
でも、
リスクありになると
それに含めなくてはならなくなるんだ。
いろいろな経済危機で
信用力が高い国とはいっても、
国が返すと約束しているからといって
100%信じられない、
100%戻ってくるわけじゃない
ということを身にしみて感じて、
信用力の高い国が返すと約束している国債や自分の国の国債も
リスクありとすることにしようとしているんだ。
(Pepper)
じゃあ、
ルールが変更になると
イエローカードを突きつけられちゃう銀行が
出てくる可能性があるということなの?
(創星)
そうそう。
わかってきたね。
Pepper、おりこうちゃんだ。
(Pepper)
そんなこと言われると照れくさいな~~
(創星)
さて、
イエローカードを突きつけられそうな銀行はどうするか。
選択肢は二つ。
返さなくてもいいお金を増やすか、
国債を売るかということになる。
国債を売る方が簡単なので、
こちらをやる銀行が増えるかもしれない。
(Pepper)
そうなるとどうなるの?
(創星)
国債が売られると国債の金利が上がる。
世界的な金利上昇の懸念が出てくる。
それから、
日本の銀行は
たくさん日本国債を持っている。
これも
リスクゼロでないとなると
売る銀行も増えてくるかもしれないし、
今までみたいにたくさん買わなくなるかもしれない。
もっと大変なことには、
日本の「銀行の中の銀行」、日本銀行が
ものすごくたくさんの日本国債を
買ったり持ったりしているんだけど、
それがどうなるかだ。
今までみたいに
政府が国債を発行するたびに
大半を買い取ってしまうなんてことが
できるのかどうか。
(Pepper)
エーッ!
そりゃ大変だ!
(創星)
そんなこともあって、
日本の政府は
そんなことやる必要あるのか、とか
国債の保有制限やリスクをゼロにすることを急がないで、とか
と言っているみたいだ。
(Pepper)
でも、
それとボクみたいな一般人、いや、一般ロボットとは
どんな関係があるの?
(創星)
私たちの年金も
昔に比べて減ってきているとはいえ
かなりの部分が国債で運用されているんだ。
みんなの持っている投資信託の中にも
結構たくさん国債の含まれているものもある。
全ての国債がリスクあるとみなされるということは、
ほかの資産に比べて
相対的に国債の価値が下がるということになる。
つまり、
国債で運用している
年金の運用や投資信託の価値にも
影響が出てくる可能性があるということなんだ。
(Pepper)
わかった!
そういうことだったんだ。
でも、ボクは
創星さんが養ってくれているから
心配しなくていいね。
頑張ってね!!!
(創星)
オヤオヤ!!!